[ 錦橋 ]
( にしきばし )
[ NISHIKI BRIDGE ]
土佐堀川に架かる橋である。
錦橋という名前はなじみが薄いが、これは朝日フェスティバルホールの南側にある土佐堀川可動堰の橋
の部分を指す名称で、昭和60年5月(1985)、橋面の美装化整備が行われた際に新しく名付けられたもの
である。
この可動堰は橋長約55mで、中央の2径間は支間約15mの鉄筋コンクリートのアーチを主構とし、両側
には階段と一体構造になったコンクリートアーチが用いられている。橋の上部は建設当時から幅員10.5m
の歩行者専用橋として利用されてきた。建設後50数年をへて、傷みやよごれが目立ち、橋の姿も橋面も当
時の美しさが失われてきたため、昭和60年に本体の補修と橋面の整備が行われた。
大阪の橋は古い歴史をもち市民の愛着も深く、橋をテーマにした絵などの作品も多く残っているが、それ
らをまとまった形で観ることのできる場所が少ないため、錦橋の改装にあたっては、大阪のシンボルにもな
っている橋をより深く知ってもらえるよう橋上を橋のギャラリーにすることにされた。
植樹の壁面を斜めにし、縦1.3m、横2.9mの展示スペースをつくり、その中に、江戸末期から明治初期に
画かれた大阪の橋をテーマにした錦絵をタイルに焼きつけたものを展示している。また、橋の4隅に新旧の
写真や橋の番付表などをパネルにして設置している。

全景 (上流側から)
全景 (下流側から)
中央部
橋上の可動堰管理室
漢字表示の橋名
ひらかな表示の橋名
高欄柱
橋上通路面 (北詰から)
橋上通路面 (南詰から)
橋上緑地

[ 橋上の錦絵 ]